外国の作家の本

本が読みたくなる

掃除婦のための手引き書 ールシア・ベルリン作品集 繊細で残酷な”わたし”のお話。

ルシア・ベルリンは1936年生まれ、昭和11年にあたります。父の転勤で子どもの頃は南米中米などで暮らしていたアメリカ人だそうです。表紙の女性がルシア氏。多感な時期に人間の裏表を全て見てきたのではないか、と思わせる短編集です。小説だけれど彼女の平たんでない生きざまを垣間見るような、ざわめきがあります。
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『ニューヨーク製菓店』キム・ヨンス (金衍洙) 心がじわりと溶かされる。

書店に韓国の作家さんの物語やエッセイがあふれています。ここ数年ほんとうに増えましたね。どれから読むべきか迷っている方にお勧めのショートストーリーがこの『ニューヨーク製菓店』です。著者のキム・ヨンスさんは1970年生まれの韓国人です。繊細に広がる情景や心情は、日本に住むわたしたちの胸も揺さぶる、そんな作品です。
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『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』ミア・カンキマキさんと枕草子を知る本。

ミアさんはフィンランドの編集者。日本語は解らないけれど枕草子を読み込んで誰よりも清少納言の気持ちがわかる人です。ミアさんのセイ(清少納言をそう呼ぶ)への深い愛情と共に、平安京に生きた人々の衣擦れが聞こえてくるようです。外国人からの視点で読む2000年代の盛夏の京都は気の毒になるほど暑そうです。
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