本が読みたくなる

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歌集『砂丘律』千種創一氏。幻想のように真実を歌う410種。

できればなんの注釈もなくこの本を手に取って欲しい。そして静かに読んで欲しい。夢の断片のような、かすめていった思考のような。美しくて儚い31文字の連なりを堪能して欲しいのです。
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『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈氏。成瀬のかっこよさを全力で伝えます!

滋賀を舞台に成瀬がぶっちぎる。自分に忠実に。 10代をこんな勢いで走り抜けたかった。あなたもきっと成瀬に惚れる。
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【本を売る人】『一万円選書』から考える、本を勧めること。書店のあり方。

北海道の書店主さんがあなたのために約一万円分の本を選んでくれます。でもお勧めの本って、どう判断するんだろう。岩田さんが読者に依頼する選書カルテ。本を選ぶための静かな対話は、あなたの心の浄化にも作用するようです。あなたの本選びに、きっと役立つ岩田さんの一人語りです。
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川上未映子氏『黄色い家』。本の重みは花の濃密な人生そのもの。

読売新聞朝刊で連載されていた川上未映子さん『黄色い家』。2023年2月20日、中央公論新社より単行本が発売となりました。ずっしりと重みのある本です。本屋さんで手に取って確かめてみてください。 この記事では冒頭部分のあらすじをサラッとご紹介しています。
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フェミニズムの基礎を学ぶための2冊。第2回『フェミニズムってなんですか?』を読み解く。

東大教授である清水晶子氏がフェミニズムの歴史と本質をかみ砕いて語るのが今回の1冊です。フェミニズムに興味をもったきっかけはきっと人それぞれ。玉石混交の情報に触れ、アンチも多い。心が定まらない人も多いのでは?結局どういうことか?と疑問をいだく人が基礎固めをするのに最適な書籍です。
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フェミニズムの基礎を学ぶための2冊。第1回『女ぎらい ニッポンのミソジニー』を読み解く。

ひとまず「ミソジニーってなんですか?」というご質問にお答えしなければ。ミソジニー:女性嫌悪、「女性蔑視」という単語が最適訳とのことです。ジェンダー研究の第一人者上野千鶴子先生の『女ぎらい ニッポンのミソジニー』を今回は取り上げます。ミソジニーとフェミニズム。自分の内なる声が聞き取れるようになるかもしれません。
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『生のみ生のままで』綿矢りさ氏。まっすぐな想いを受け止めた先を見てみたい。

逢衣と彩夏。このふたりの女性が、雷に打たれたような恋を始める。許すとか認めるとかそんな陳腐な言葉は必要なのかな。こんなに彼女たちはまっすぐなのに。人は日々、何かを演じているけれど、それを脱ぎ去った”生のまま”の自分を受け止めてくれる存在の大きさを知る小説です。
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『女が死ぬ』松田青子氏。直接攻撃しないクレバーな短編集。

強烈なインパクトを持つタイトル『女が死ぬ』。松田青子さんの描く「女に対する定義の理不尽さ」にいちいち「わかる~」と声が出ます。凝縮された53本の短編たちから繰り出される、抑圧をはねのけるパワー。共感するだけでなく、そこから自分は何ができるかを考えたくなる。それでいて読み物としても面白いのです。
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『ぜんぶ運命だったんかい おじさん社会と女子の一生』笛美氏。この国でフェミニズムと伴走すること。

笛美(ふえみ)さんは大手広告代理店で働く現役広告クリエイターです。その彼女が検察庁の法改正にツイッターで異議を唱えて、大きなムーブメントとなりました。なぜその場所に至ったのか。男性社会に順応しながら生きてきた彼女が違和感を感じ、フェミニズムに出会うまでは、読み手の心も引っかきながら進みます。
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『ストーカーとの七〇〇日戦争』内澤旬子氏。被害者が声をあげることの意義。

内澤旬子さんの著作は常に強い意志を持って経験したことを書いておられますが、今回は怖い。タイトル通り闘いの記録です。事件発生から警察や検事、弁護士とのやり取りを読むにつけ、途方もない労力を伴うことがわかります。決して他人事としてはいけないと思い知らされるのです。
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