本が読みたくなる 朝井リョウ氏『正欲』。無邪気は邪気だと言い放つその理由。 『正欲』とは一瞬目を疑うタイトルだと思います。朝井リョウ氏から投げられるのは、変化球のようでいて実は真っ向勝負。混乱して受け止めきれない読者続出しています。導入部分で結論が示されるので、なぜそこに至ったのか、語り手は何に絶望しているのか、を考えながら読んでください。稲垣吾郎氏主演で映画化されるそうですね。この世界の映像化、怖いもの見たさ。 本が読みたくなる文芸 小説ジェンダーを考える本
本が読みたくなる フェミニズムの基礎を学ぶための2冊。第2回『フェミニズムってなんですか?』を読み解く。 東大教授である清水晶子氏がフェミニズムの歴史と本質をかみ砕いて語るのが今回の1冊です。フェミニズムに興味をもったきっかけはきっと人それぞれ。玉石混交の情報に触れ、アンチも多い。心が定まらない人も多いのでは?結局どういうことか?と疑問をいだく人が基礎固めをするのに最適な書籍です。 本が読みたくなる新刊を読もうジェンダーを考える本
新刊を読もう フェミニズムの基礎を学ぶための2冊。第1回『女ぎらい ニッポンのミソジニー』を読み解く。 ひとまず「ミソジニーってなんですか?」というご質問にお答えしなければ。ミソジニー:女性嫌悪、「女性蔑視」という単語が最適訳とのことです。ジェンダー研究の第一人者上野千鶴子先生の『女ぎらい ニッポンのミソジニー』を今回は取り上げます。ミソジニーとフェミニズム。自分の内なる声が聞き取れるようになるかもしれません。 新刊を読もう本が読みたくなるジェンダーを考える本
本が読みたくなる 『女が死ぬ』松田青子氏。直接攻撃しないクレバーな短編集。 強烈なインパクトを持つタイトル『女が死ぬ』。松田青子さんの描く「女に対する定義の理不尽さ」にいちいち「わかる~」と声が出ます。凝縮された53本の短編たちから繰り出される、抑圧をはねのけるパワー。共感するだけでなく、そこから自分は何ができるかを考えたくなる。それでいて読み物としても面白いのです。 本が読みたくなる文芸 小説ジェンダーを考える本
本が読みたくなる 『ぜんぶ運命だったんかい おじさん社会と女子の一生』笛美氏。この国でフェミニズムと伴走すること。 笛美(ふえみ)さんは大手広告代理店で働く現役広告クリエイターです。その彼女が検察庁の法改正にツイッターで異議を唱えて、大きなムーブメントとなりました。なぜその場所に至ったのか。男性社会に順応しながら生きてきた彼女が違和感を感じ、フェミニズムに出会うまでは、読み手の心も引っかきながら進みます。 本が読みたくなるジェンダーを考える本
本が読みたくなる 『ストーカーとの七〇〇日戦争』内澤旬子氏。被害者が声をあげることの意義。 内澤旬子さんの著作は常に強い意志を持って経験したことを書いておられますが、今回は怖い。タイトル通り闘いの記録です。事件発生から警察や検事、弁護士とのやり取りを読むにつけ、途方もない労力を伴うことがわかります。決して他人事としてはいけないと思い知らされるのです。 本が読みたくなる新刊を読もうジェンダーを考える本
本が読みたくなる 『我は、おばさん』岡田 育 氏。堂々と名乗りを上げよ。 はい、強烈なタイトルです。著者の岡田育氏は1980年生まれ。むむ…。「おばさん=若い世代に与える人」と定義し、「少女でも老婆でもない長い年月を名無しで通すのか」と問題提起をしている本です。なかなかの賛否両論な内容です。 本が読みたくなる新刊を読もうジェンダーを考える本
本が読みたくなる 『女と仕事 「仕事文脈」セレクション』。働くことを考える。 タバブックスさんという出版社の「仕事文脈」という雑誌をご存じですか?2012年に創刊されたリトルマガジン、年2回発行で2021年11月にvol.19が刊行されています。「仕事文脈」の”女性と仕事”について書かれた寄稿文をセレクトして一冊にまとめたのが『女と仕事「仕事文脈」セレクション』です。スキルいろいろお仕事もさまざまな女性たちが語るのは、仕事つまり人生についてです。 本が読みたくなるジェンダーを考える本
本が読みたくなる 『マチズモを削り取れ』武田砂鉄氏 ジェンダーについて考える第一歩。 ジェンダー論を読み込む、となるとちょっと敷居が高いな。しかしこの世で感じる「性差」について思うことはあるんだな。憤慨していること、秘かに涙を流していることもあるだろう。そんな皆さんにぜひ読んでいただきたい本です。砂鉄さんはなぜここまで「何気ない差異」について敏感なのか。それにも驚かされつつ読みたい本です。 本が読みたくなる新刊を読もうジェンダーを考える本
本が読みたくなる 『閉経記』伊藤比呂美氏、この本を手に取った人はお年頃。 伊藤比呂美さんのこの本を読んでみようと思わせたのはやはり『閉経記』というエキセントリックなタイトルのおかげだと思います。 老いに差しかかる、いやでもまだまだ!とあらがう時期の50代の比呂美さんのこれぞ赤裸々なエッセイです。 本が読みたくなる文芸 小説ジェンダーを考える本