【本を売るひと】書店で働き始めるひとへ

書店で働き始めるひとへ

「本の仕事を続けています」とプロフィールに書いていますが、つまり本屋さんで働いています。なので現場で、「初めて書店勤務になった」という人もお見かけします。そんな方々の帰宅後の復習になるような記事があればいいなと思いました。

どこの職場でもそうだと思いますが、書店も多忙です。座学の時間はほぼないでしょう。レジ操作を覚えるだけでも大変です。実地で学ぶことが一番頭に残りますが、質問するにもある程度の経験が必要になると思います。でも流通経路や数字の意味が分かれば、教えられた仕事がなぜ必要なのか、どこの部分の解説なのか、理解が深まると思います。

かくいう私もまだまだ半人前です。深堀りできていない内容があるかもしれません。チェーン展開の店舗でしか働いたことがないため、画一的な話になっている可能性もあります。

個人でやっておられる書店さんはまた別のノウハウがあるかもしれませんね。適宜、更新しながら皆さまと一緒に勉強できればと思っています。

このページから、気になる話題へと飛べるようになっています。ご活用いただければ幸いです。

目次

本を売るひと カテゴリ一覧

【本を売るひと その1】 ISBNとC分類について

今や書籍の会計はバーコードをピッとスキャナーで読み取れば、その本の属性が全てレジに登録されるようになっています。書店で働くにあたり、まず知るべきなのがISBNの存在です。日本国内にて発行流通する書籍の番号は978-4から始まります。

ISBNとは、国際標準図書番号:International Standard Book Numberの略であり、一般的に流通する書籍には明示されています。

ではC分類とはなんでしょうか。詳細は下記リンクをご覧ください。

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【本を売るひと その2】 版元と取次について

書店の内部に潜入してみると、やたら「版元(はんもと)」「版元さん」と見聞きします。なんのことかと思えば、出版社を指す業界用語なのですね。

なぜ版元と呼ぶのか。それは昔、版木を刷って”かわら版”を印刷していた組織を版元と呼んだことに由来します。

では「取次」とはなんだろう。出版社と書店との橋渡し役、調整役を担う問屋さんのような存在です。ネット宅配全盛の今、リアル書店の店着日が遅いのは取次を通すからだと悩ましい問題が浮上しています。それでも取次なくして書店業務は回らないのが現状です。詳細は下記リンクをご覧ください。

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【本を売るひと その2】出版社は「版元」。問屋は「取次」と呼ぶ書店用語を解説します。 書店の内部に潜入してみると、やたら「版元(はんもと)」「版元さん」と見聞きします。なんのことかと思えば、出版社を指す業界用語なのですね。 「取次」は問屋さんの...

【本を売るひと その3】 荷物の仕分けについて

書店に朝から出勤されている方には、開店前に大一番が待っています。それが”荷物の仕分け”です。

仕分けはトラックから店内に運ぶ時点で、雑誌とMOOK、書籍が完全に分けられていると思います。雑誌は基本全て新刊です。荷ほどきしたら付録付き雑誌は一旦台車に積み込み、せ黙々と本誌と付録を組んでいく作業へ。そのまま出せる雑誌は該当する売り場に運んで、即座に陳列します。雑誌はキオスク感覚で迅速さが求められます。

書籍は新刊もあれば既刊本もある。ジャンルごとに細分化して該当するラックや台車に積み込む作業も必要です。詳細は下記リンクをご覧ください。

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【本を売るひと その3】荷物の仕分けは鬼速&精密なジャンル分けが必要です。 書店に朝から出勤されている方には、開店前に大一番が待っています。それが”荷物の仕分け”です。オープン時刻に書籍の棚入れが完了しているお店はほんとすごいです。事...

【本を売るひと その4】 棚入れについて

今朝入荷した書籍の各ジャンルへの振り分け、無事に終わりましたでしょうか? 台車の上の書籍を早く棚に入れたい。面出ししたい。島台に展開したい! うんうん、その前にひとつ作業があります。

書籍は棚に陳列する作業と同時に「本の住所」をしっかりデータ化してやることも必須です。ネットで本を検索した時に、「この本は〇階、〇列、〇〇コーナーに在庫があります」とお客様が確認できるのはこの作業あってこそです。詳細は下記リンクをご覧ください。

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【本を売るひと その4】書籍を棚に入れていこう! 今朝入荷した書籍の各ジャンルへの振り分け、無事に終わりましたでしょうか? では、間髪入れず台車の上の書籍を棚に入れていきましょう。書店員の実力が試される仕事。...

【本を売るひと その5】 客注について

発注はお店の要。店舗の棚充実のための発注、大々的に仕掛けて大いに売ろうとする発注など、経営の根幹にかかわる大事な仕事です。

ただ新人書店員さんが売り場に出てまず出くわす発注は、「客注(お客様注文分)」です。大切なことは

・該当する本の素早い状況確認

・お客様の気持ちを考えたトーク

この2つに尽きるのです。お客様はあなたが新人かベテランかの区別はしていません。尋ねられた書店員が最後まで担当する、それは不文律でもあります。もちろん分からないことは先輩に聞いてください。ただ責任者はあなたですので、注文完了するまで気を抜かず、お客様に対応する必要があります。とても高度だと思います。詳細は下記リンクをご覧ください。

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【本を売るひと その5】「客注」で大事なことは2つ!! 検索スピードと接客。 発注はお店の要。店舗の棚充実のための発注、大々的に仕掛けて大いに売ろうとする発注など、経営の根幹にかかわる大事な仕事です。 ただ新人書店員さんが売り場に出てま...

【本を売るひと その6】 番線とスリップについて

書店員に必須のアイテム、番線とスリップ。番線は取次さんがひとつひとつのお店ごとに発行したナンバープレートだと考えてください。取次さんはこのナンバープレートひとつで確実にあなたのお店に注文品を届けてくださるのです。詳しい店舗所在地を毎回いう必要がないのは番線のおかげなのです。

スリップに関しては、日を追うごとに減少傾向です。POSシステムが導入されて以降、書籍のほぼ全てについていたスリップを廃止する版元が増え、スリップでの売り上げ管理や発注は意味をなさなくなりました。スリップ廃止の版元が出始めたころの書店員さんの悲哀についても詳しく書いています。詳細は下記リンクをご覧ください。

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【本を売るひと その6】番線印とスリップ。番線とは?スリップレスのいま。 書店員に必須のアイテム、番線とスリップ。番線印(番線を記したはんこ)は今のところ生き残っています。ただスリップレス化は進行していますね。POSシステムが広がって...

【本を売るひと その7】 返品について

書籍が返品できる理由は法律に基づきます。「再販売価格維持制度」略して再販制度という名称により、「文化・教養の普及の見地から(再販売価格の拘束)の適用除外」となっているのです。

平たく言えば日本国中ひとつの本はひとつの価格で買えるように、勝手に値下げや値上げして売っていはいけないという制度です。これはどういう意図なのか、そしてどういう基準で返品するべきかを決めるのか。それについても詳しく書いています。詳細は下記リンクをご覧ください。

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【本を売るひと その7】書籍が返品できるのはどうして?~雑誌の返品を例に考える~ 書店で働いている皆さんは、飲食店やそのほかの業種の小売りで働いたことはありますか?仕入れた食材、入荷陳列させた商品。値下げしてでも売り尽くすか、業者に安価で...

【本を売るひと その8】 発注について

「棚分の発注」、それはお店の風景を決めるものです。棚を見ていて楽しいかどうか、意外な本が選ばれているな、ここには好みの本が並んでいるな、と思ってもらえるかどうか。

万人受けの棚は普通の棚です。会社の方針やお仕着せのフェアに忙殺されつつも、担当ジャンルの棚は気持ちをこめて発注する、それが差別化となり地域で愛される本屋さんになることにつながるのです。

見込みの発注の仕方から注文方法まで、この地点にいらっしゃる方々には蛇足の気もしますが、細かく書きました。詳細は下記リンクをご覧ください。

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【本を売るひと その8】書籍の発注で大切なのは予測を立てること。 書店員稼業にも慣れてきたあなたでしたら、棚に並べる書籍の発注も任され始めるのではないでしょうか。 先輩は常にそばに居るわけではありません。あなた一人で判断して...

以下、続刊…

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